絶対合格の家庭教師

❶Sさんの中学受験

発達障害の中学受験 -その3-

Sさんの合格記 –その1-【波乱万丈な授業】

Sさんの合格記 –その2-【スマホ依存脱却】

Sさんの合格記 -その3-【入試直前の事件】

Sさんの合格記 –その4-【志望校の行方は】


【冬休みの過ごし方】

冬休み、6年制名門中学を目指すきっかけとなった先輩が応援に来てくれました。この先輩はSさんにとってあこがれの先輩でもあるので、Sさんはウキウキで先輩から勉強を教えて貰っていました。

入試まで残り1か月です。


【入試直前に受けた模試結果】

Sさんはこの1年で大きく成長しましたが、名門校合格への道のりは簡単ではありません。入試1カ月前の模試結果は、「合格努力圏外」でした。しかし、Sさんは落ち込んだりしません。なぜならこの頃のSさんには「しっかりとした基礎力」と「集中して勉強できる力」が備わっていたからです。

【落ち込む暇なんてない】

ここまで来たら、Sさんに必要なのはGenius特製の「志望校の出題範囲に絞った参考書」です。確かに模試では「合格努力圏外」でしたが、それは幅広い範囲での評価。重要なのは、志望校の出題傾向に沿った対策です。Sさんは最後の望みをかけ、この最強の参考書&基礎問題集を繰り返し演習しました。


【突然訪れる悲劇】

入試に向けて万全の準備を整えていました。しかし、予期せぬ悲劇は突然訪れます。ADHD/多動症の生徒は、ちょっとした隙に思わぬケガをすることがあるのです。Sさんも例外ではなく、入試6日前の朝、ベッドから降りる際に右手を突き指してしまいました(全治2週間)。

ペンが持てないほど痛いと訴えるSさん。突き指をしたのは朝でしたが、仕事の忙しさもあり、ご両親は病院へ連れて行く時間がありませんでした(※またいつもの怪我だと思い、時間が経てば治るとも思われていた)。しかし、夕方の授業で先生が訪れた際、Sさんの指の腫れが想像以上にひどいことに気付きました。


【冷凍していたカレーをアイスノン代わりに】

先生はすぐに応急処置を施しました(※医学大学出身のため適切な対応が可能)。翌日には必ず病院を受診するようご両親に伝え、また、志望校にも連絡を入れてもらって試験の時に配慮を頂けないか確認するようお願いしました。

先生はSさんの辛さを十分理解していました。しかし、入試まであとわずか。1分1秒も無駄にできません。そのため、授業では目で復習し、口で音読する勉強法に切り替え、可能な限り今できる授業を効率的に進めました。


そして入試3日前、指を固定すればなんとか文字が書けるまでに回復しました。Sさんは痛みをこらえながらも、最後まで諦めずに試験へ向けた準備を続けました。


【そして、入試前日…】

入試前日の指導時間はゆうに「10時間」を超えました。朝日が昇る時に始まり、夜が更ける時に終わりました。――指導を始めた春頃、Sさんの授業は予測不能のハプニングだらけでしたが……

遂に明日、入試を迎えます。



Sさんの中学受験 –その4– に続く